『中国新聞』2021年8月24日~表面印刷可能な電子看板を開発~
表面印刷可能な電子看板を開発
周囲に溶け込み、点灯で表示くっきり
以下 記事同文
看板製作などのタテイシ広美社(府中市)は、周辺のデザインに溶け込む発行ダイオード(LED)のデジタルサイネージ「木目LEDウオール」を凸版印刷(東京)と共同で開発した。スクリーン表面に木目調の特殊な印刷を施すことで柱や壁と一体化し、点灯時だけ画面の表示が浮かび上がる。世界初の技術として特許を出願している。
LEDウオールは縦1.2メートル、横1.9メートル、厚さ約10センチ。LEDの表面に樹脂を密着させて1枚の板状にすることで放熱させる。従来のLEDは熱に弱いため裏側に放熱板を付けて熱を逃がしていた。表面の樹脂に印刷を施すことで周辺のデザインと一体化させる。
さらに表面に木目などではなく宣伝内容を刷れば、非点灯時にも電力を使わない広告看板になる。省エネにつながり、時間帯や場面に応じて点灯させることで用途を広げられるという。
開発第1号は、無償貸し出しとして府中天満屋(府中市)2階の市の多目的スペース「i-coreFUCHU(いこーれ ふちゅう)」内の柱に設置した。総工費500万円。
オーダーメイドのためサイズによって価格は変動する。立石良典社長は「デジタルサイネージの普及が急速に進むにつれ省電力化が課題となっていた。新たな技術を普及させていきたい」と話す。
タテイシ広美社『世界初のLEDウォール設置』芝生広場には自然光再現照明
経済リポート 2021年08月10日 1743号
以下 記事同文
LEDを活用した電光掲示板や屋内外看板などを手がける㈱タテイシ広美社(府中市河南町114、立石良典社長、電0847・43・4886)はこのほど、凸版印刷㈱(東京都)と共同で開発した世界初の〝背景に溶け込む〟デジタルサイネージ「LEDウォール」(特許出願中)を、イコーレふちゅう内サンサン広場の柱に無償貸出しの形で導入=写真上。また両社が共同で提携したイタリア製屋内照明設備「コエルクス・エクスペリエンス・スカイ」を同所の天井に設置した=写真下。
同所のLEDウォールの画面は「木目」のプリントを施してあり、外観は柱の一部に同化している。起動すると画像が浮かび上がってきて、普通のディスプレーと変わらない映像を映し出すことができる。サイズは1920×1280㎜で、2・5㎜ピッチの高精細LEDを採用している。総工事費は約500万円(化粧造作物代も込み)。
広島県の令和2年度ものづくり価値創出支援補助金(2千万円)を利用。従来は熱に弱いLEDの裏側に放熱板などを設置することで熱を逃がしていたが、LED球の表面にレジン(樹脂)を密着させて一枚板状にすることで問題を解消した。スクリーンとなった樹脂表面にプリントを施すことで、背景と一体化させることもできるため、夜間でなくてもプロジェクションマッピングができたり、壁の一部に様々な動画を出力させることができるようになった。このため広告看板などでも、静止画像を延々と映し出さなくてもよく、費用削減が図れるという。
用途に合わせてサイズやピッチの変更は可能であり、印刷の工夫でイベントやアトラクション、インテリアの統一感など、様々な用途に活用できるため、今後は広報・営業活動を活発化させていきたいとしている。
コエルクス―は、LED照明とナノ粒子プラスチックシートを組み合わせ、太陽の光と青い空を再現するというもので、世界唯一の最先端技術。紫外線レスで、窓のない屋内や地下施設などでも日当たりの良い空間を再現でき、心理的開放感や安息感が得られるという。同所には1200×600㎜サイズを2枚併置した。