『いきいき同友』 弊社会長の巻頭メッセージ
地域で綿を織り続ける中小企業に誇りを持とう
広島同友会も四十五周年を迎え二千七百名の会勢を目指しています。まさに同友会型企業がここまで増えさらに地域に根付く中小企業が広がってきたことはすごいことだと思っています。
私は地域の中小企業の存在価値にもっとスポットが当たるべきだと考えています。まだまだ中小企業に対しての見方が社会全体低いと思います。新卒採用で内定出しても両親の反対で内定取り消しを私も経験し、悔しい思いをしました。
しかしこの現実を変えていくのも我々中小企業経営者なのです。いま取り組んでいます中小企業基本条例制定運動もその一つです。もちろんそれに伴って我々の会社が襟を正し成長していくことが前提です。
今私が取り組んでいるのは、地元府中市の小中一貫校(約三百名)の府中明郷学園のコミュニティースクールの会長として、学校を核にした地域づくり学校づくりに取り組んでいます。
そのことを地域の人たちにわかりやすく伝えるキャッチコピーを考えました。
「地域の中に学校を! 学校の中に地域を!」
地域の行事に子供たちが積極的に参画し、行事の企画まで子供たちが関わっています。
学校の中に地域の人たちが入って先生ではできない専門分野や地元企業の人たち、地元のお年寄りたちが授業にかかわっています。まさに地域創成を子供たちの力を借りてやっているのです。
三十三年度から取り組んでいるのは中学二年間を通して子供たちに模擬会社を設立させ、商品開発、販売までやろうと今進行中です。まさに我々地元中小企業の出番です。私も授業に入って、会社を創るとは。テーマにまず経営理に念を創るとこから教えました。子供たちはすばらしい「三方よし」経営理念を考え、社名も決めました。
夏休みの期間、地元の企業に五日間職場体験をし、それを授業に持ち帰り商品開発会議をやった後、企業を学校に招き子供たちがプレゼンを先日実施しました。
この取り組みは、毎年継続していく予定で教育委員会からも文部科学省化からも注目されています。 まさに我々、中小企業経営者がもっと地域の教育に関わることが求められていると感じています。
そのことによって子供たちや保護者に地元の中小企業に対する認識が変わり、地元の子供たちが舎監に出た時に「中小企業で働いてみたい。一緒にこの地域を良くしたい。」と言ってもらえる取り組みをしていくべきだと考えています。
私は地元に根ざした中小企業でありことと、人を生かす経営に取り組んでいる同友会企業だからこそできる取り組みなのです。
このように公教育にかかわり、経営者が公教育を変えていくことができるのは同友会のおかげです。
私は三〇年間同友会で学んできて本当に良かったと思っています。是非会員の皆さんも地域に、学校にかかわり地域で錦を織り続ける中小企業の存在価値を広めていきましょう。